おすすめ度: ★★★★★
この本は一言で言うと、経済学の入門書です。
ギリシャで財務大臣を務めたヤニス・バルファキスが娘に分かりやすく経済について理解してもらうために書かれた本で、専門用語を使わず、ギリシャ神話や昔の政治事情などが用いられ、比喩を多用して分かりやすく経済についてまとめられていると思います。
ただ、章と章が繋がっているので、目次から他の部分を飛ばして読むと、訳がわからなくなる場面が出てくるかもしれません。
大学は音楽学部だったので、経済の話については、無知の私でしたが、経済は私たちの生活を左右し、自分にとって大切な判断材料になるということが理解できました。
市場社会、資本主義、民主主義、中央銀行、経済格差、金融などについて、ふんわりとしか知らなかったものがしっかり言語化されていて、読んで良かったと思いました。
最後の章では、テレビなどで経済学者や政治家が言うことを鵜呑みにするのではなく、一歩下がって自分の視点を持つ、自立した考えを持つの大切さが語られていました。
すぐ読めるので気になった方は読んでみてください。